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少なくとも私は、そんなに器用に立ち回れない気がするのだが。
先に生まれたからセンセイよく考えてみれば、すでに何度も登場した「先生」という言葉、これだって、先に生まれる、と書いて先生だ。
私はかつて社会人学生が多く在籍する大学院で教えていたことがあり、そのときは自分よりものすごく先に生まれた学生にも講義をしていた。
しかしその場合でもみんな一応「先生」と呼んでくれていた。
ウラではなんと呼ばれていたか知らないが。
とにかく、先に生まれた=(たぶん)その分物ごとをよく知ってる=それを人に教えられるという関係が成り立つから、教える人=「先生」なのだろう、日本語では。
英語ではティーチャー、あるいはプロフェッサーだろうが、そこには「先に生まれた」という意味は含まれていない。
単にティーチする(教える)人であり、その道のプロフェッショナル(専門家)であるというだけだ。
先に生まれようがあとに生まれようが、教える能力があるから教える、それだけのことなのだろう。
しかし日本では、先に生まれてるんだからやっぱり人に物ごとを教えられるはずだ、というのが普通の考え方なのだ。
先に生まれた方がエライのだ。
まさに年功序列であり、長幼の序だ。
「敬老の日」も廃止…「敬老の日」という祝日がある。
「国民の祝日に関する法律」(などというものがちゃんとあるのだ)によれば、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」日である。
まことに素晴らしい趣旨に基づいて定められた祝日だし、そもそも休みが増えるならこの際どんな目的の祝日でも大歓迎なのだが、しかしこれもちょっと見方を変えれば、要するに年齢が上の者を特別扱いするという、年齢にこだわった考え方に基づくものにほかならない。
極端な話、真のエイジフリー社会を目指すなら、こういう祝日があってはいけないのかもしれない。
そう、エイジフリー社会になったら、休みが一日減ってしまうかもしれないのだ。
そもそも、なぜ年寄りを敬わなければいけないと考えられているか。
それは、年寄りはこれまで十分社会に尽くしてきたが、でもその分体も頭もだいぶ弱ってきているので、やさしく接してあげる必要があるから、であろう。
しかしこの考え方自体が、「年寄り」「老人」に対する固定観念そのものとも言える。
そういうお年寄りだから敬うのであり、逆にこのイメージからはずれると敬われないのだ。
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